hanatabiのブログ

旅の思い出を記録する。

インドラダック•ザンスカールの旅 2018年夏 15日目 村々を廻る:ザンラ村、ザンラ王家の末裔王子、甘僧院、ストンデイゴンパ、

インドラ ダック•ザンスカールの旅 2018年夏 十五日目


2018年8月20日 月曜日/
バドウム滞在


5:00 起床
体調良い
6:30 朝食
あげたチャパティ4枚(小)、ゆで卵二個、インド風豆スープ二杯(小)
今日の朝食は豊富で満足。
昨日、フランス人団体さんの人達と一緒に食べた。食パン、チャパティ、卵焼きのみで全く足りなかった。しかしフランスの人達はコーヒー、食パン、卵焼きだけで、ローカル料理には全く興味がないので、こちらまで質素のものになってしまった。
今日は私はコックさんにチャパティを注文した。スタッフは豆スープまで出してくれた。毎日でも良いよ。豆たっぷりで栄養満点、しかもトマト味で大変美味しかった。ただ、豆スープの名前は聞いていない。


8:10
ホテルを出てバドウム町に向かう。距離的に遠くないけど、車が通る度にすごい砂塵、途中ヒッチハイクでバドウムに。降りた時、料金を聞いたら、要らないと、白い歯を見せ優しく笑った。
ジュレー!


ホテルのタクシー
昨日赤シャツのマネジャーから彼の使っている車で近くのゴンパに連れて行ってくれるという話が出たけど、日程について話を聞こうとしたけど、新しい団体さんが次々と入ってきて、彼にはその余裕がない。


今朝は彼とはほとんど言葉を交わさず出かけたが、背後から彼が走ってきて、今日9時頃、カルシャゴンパ(Karsha Gompa)と近くにもう一箇所で2,500ルピはどうだって。
二、三時間で2,500ルピじゃ、5,000円、この地方では大金、しかも予算オーバーだし、何より彼はホテルのランチ時間に間に合うように戻らないといけないから、気分的に落ち着かない。
まあ、ありがとう、考えさせてってとやんわり断った。


ムトプが見つからない
カルギルからバドウムに来た時の運転手がムトプMutopという。彼は観光案内するから、バドウムに到着の日に電話番号を渡してくれた。
しかし、昨日マネジャーに電話してもらったんだけど連絡が付かない。今日タクシースタンドに行っても見かけない。店の店主や運転手仲間など熱心に彼に電話をかけても繋がらない。
こうなったらほかのタクシー運転手に話を聞こう。
今日はまず近くのカルシャゴンパに行こう。
ある運転手と話している最中にザグラにシェアカーで行かないって白人女性旅行者から誘われる。
彼女の言うには既に四人が集まり、残り一人が足りない。ザンラ(Zangla)など4箇所を廻る。五人で3,200ルルピで、彼女と連れ、そして私3人でそれぞれ800ルピで、残り二人はザンラ片道だけで400ルピずつ。
彼女はカルシャは明日にして今日ザンラに行こうよと熱心に口説く。
800ルピって本当に安い、しかも車が新しく清潔。
断る理由がない。


しかし、町の真ん中のホテルの前でなぜか彼女は運転手とホテルのスタッフ3人で揉める。どうもすぐ近くにあるホテルのスタッフは彼女と運転手の間を仲介する。後で彼女が伝えたところでは、運転手は500ルピ追加料金を要求。彼女は譲らない。運転手は一度車ごとに消えたけど、ホテルのスタッフの懸命な説得で追加料金なしで行くことになった。
やれやれ、彼女は逞しい。


彼女はイタリア人で半袖シャツから見た腕の肌がカサカサだけではなく、声もカラカラ。ここはかなり乾燥している。
紆余曲折して昼過ぎ彼女のおかげで無事出発。事前にフロントシートをみんなに了解を得て確保。追加料金でも良いと言ったら、ほかの四人はみんなそうなことは心配しないでって、優しい。
良く考えると、四人は2組カップルで自然と私はこの席になる。それでも事情の読めない私に追加料金を要求しないとは限らない。若い2組にはそんな悪知恵が毛頭になく純粋そのもの。
このような人達と一緒ならシエアカーでも悪くない。



ザンラ(Zangla)
最初に訪れたのはザンラ村。
同乗者のカップル一組はイスラエル人でこの村でホームステイするので、村の入り口で下車。
バドウムから北東35キロ、ザンスカール川の東岸にある村。ここには昔バドウム王家とザンスカールを二分して支配していたザンラ王家の末裔が暮らしている。運転手はこの王家の末裔の家を訪ね、旧王宮の鍵を貰う。


村の南外れにある山の上にザンラ王家の旧王宮の所在地で周りには険しい岩山、麓にはたくさんチョルテン(仏塔)がある。旧王宮は山のてっぺんにあり、急な階段を登っていく。標高は3,650m、それほどではないけど、登っていくには大変だった。



イタリア人カップルは軽やかに急な階段を登っていく。私は後を必死についていく。運転手は旧王宮の扉を開ける鍵を持っているからさらに先を進んでいる。


ようやくたどり着いた時、イタリア人カップルはもうほぼ見学を終え、あっちこっちで写真を撮っている。
王宮といってもかなり古く、天井も低いけど、こんなに山のてっぺんに建てたには大変に労力と資力が必要だったろうと想像する。



旧王宮を見学してから、今度は下山。扉を閉めた運転手はそばから時々手を差し伸べてくれる。道には体を支えるものがなく、降りるには危険さえを感じる。運転手の助けは大変ありがたい。


村に戻り、運転手は鍵と見学料金(一人40ルピ、約80円)を返しに王家の居城に入る。


たまたま写真を撮っている時、居城から犬が盛んに吠えている。ふいに扉が開き、帽子を被っている体格の大きな男性が現れた。ザンラ王家の末裔王子にあたるカルザン.チョタク.ナムギャル.デ氏。
王子とはいえ、今ではどのくらい実質の権力を持っているかわからないけど、せいが高く、穏やかな表情、突然にもかかわらずきちんと洋服を身に付けている。さすが王子様だなぁ。
色々日本との交流などあり、ワンチャンの名前も日本人女性の名前とか話し、イタリア人女性も話に加わり、イタリアに訪問したことがあるとか楽しそうに話した。

ザンラ王家の末裔王子




尼僧院
この尼僧院を訪れたのはザンラ旧王宮の先か後は記憶していない。撮った写真の順番は甘僧院は先。名前も知らない。山本高樹氏の本「ラダック ザンスカール スピテイ」にはザンラ村の北外れの小高い場所には、ザンラ.チョモ.ゴンパという尼僧院があり、20名ほどの尼僧達が修行に励んでいると記述されているから、多分ここだと思う。
印象に残っているのはゴンパを見学中、ある年配の尼僧に写真を撮ってもいいか身振りで聞いたら、親指と中指を擦りお金を要求した。
20ルピを渡すと予想より多かったか嬉しそうに紙幣を赤いに帽子の裏にしまい、ポーズを取ってくれた。
なんだか天真爛漫なおばあちゃんだった。



ストンデイゴンパ (stogde Gompa)
ザンラからバドウムに戻る形でストンデ村に向かう。
ストンデゴンパはバドウムの北東約18キロ、ザンスカール川の東岸にある村の背後にある岩山に建っている。
麓から登っていくのは整備された緩やかな階段でザンラ旧王宮よりは楽。しかも周りには緑が多く、気分的にはピックニクで楽しい。
てっぺんに着くと、ストンデ村や畑が一望でき、まるで絵画のように美しい。




美少年
本堂では七、八人の年配の僧侶がお経を唱えてる最中だった。ただどうも一心不乱というよりは見学者の私達に気が散っているようにも見える。
後ろに若い僧侶がいてその幼い姿に思わずシャッターを切る。



ストンデの後はよりバドウムに近いところから方向を変えて別のゴンパに向かう。
この時はもう2時過ぎで、体力的には限界に近い。
しかもゴンパの名前がよくわからない。しかし、せっかくチャーターした車だから行けるところまで行こうと、歯をくいしばってるついていく。それよりほかに選択肢がない。
道はさらに悪く砂塵の中を走る感じ。
着いたゴンパの扉は閉まっている。暫く待つと若い僧侶(?)が鍵を手にしてやってきた。
この若い僧侶は珍しく英語が達者で流暢に話す。



疲労困憊かつ乏しい英語力では説明などはほとんど記憶にない。
ただ本堂には古そうな壁画、仏教用道具など、いかにも本来の自然の姿だった。観光客に見せるより地元に根が深く張っているように思えた。
本堂には経本が棚に並べられている。何百冊にもあると言う。僧侶たちはこれらの経本を全部暗記しなければならない。



充実した一日
ゴンパ巡りからバドウムに戻り、もう夕方。車から降りてすぐそばの食堂に飛び込む。喉がからから、お腹がぺこぺこ。
客は私一人だけ。
奥の方は宿で食堂兼レセプション。カウンターにいる男性に食事を注文。メニューがあるが、できないものが多い。
野菜サラダ、チャバデイとミルクティーを頼む。電気のない暗いキッチンでカウンターの男性が料理を作る。マルチだね。


夕食
焼きたてチャパティ美味い!



食事後大分元気を取り戻した。歩いてオマシラホテルに戻れた。



社交界
ホテルには二、三組のフランス人団体さんが入っている。一つは時時集団で瞑想をしているようで、私が泊まっている3階のフロアには時々彼らが唸るような声を出して瞑想をしていた。中には一人のリーダーがいて、色々声をだし、みんながまるで睡眠術にかけられたようでヨロヨロ歩いたり、横になって瞑想したりする。
夕食の時間になると、彼らはそれなりにフオーマルウエアで食堂に集まる。女性達はレセプションのカウンターで売っているストールをあれこれと物色し、そしてささっと買ってそれを身に付ける。
一見して社交界のようだ。
私は夕食を食べないから、早々に部屋に引き上げる。


今日の出費
シェアカー 800ルピ/1,600円
ゴンパ入場券
ザグラ 40ルピ/80円
ストンデイゴンパ 30ルピ/60円
最後のゴンパ 40ルピ/80円
運転手にチップ60ルピ/120円 ザグラで山の頂上にあるパレスを登る時と降りる時、手を差し伸べて引っ張ってくれたり、大変優しかった。
ランチ130ルピ/260円 ミルクティー、野菜サラダ、チャパティ二枚。
ラダック地方地図200ルピ/400円
野菜 トマト5個/胡瓜二個 60ルピ/120円 中には10ルピチップ、レストランの従業員に買ってきて貰ったから。
合計:1,360ルピ/2,720円