hanatabiのブログ

旅の思い出を記録する。

インドラダック•ザンスカールの旅 2018年夏 18日目 地元の学校訪問、天真爛漫の生徒、夢いっぱいの女子高生、

インドラダック•ザンスカールの旅 2018年夏 十八日目
2018年8月23日 木曜日
バドウム滞在



今日も取材に同行。
午前は地元の学校。
この学校はイギリスかフランスの援助を受けて数十年に亘り運営する小中高一貫性学校だ。
広い校庭に入ると白い壁の二階建ての校舎に岩山をバックにさわやかな印象を受ける。


キラキラ瞳
まず小学生の低学年のクラスを訪ねる。
入り口に下駄箱と鞄入りの棚が設置されている。棚には鮮やかな緑や赤色の鞄が並べている。


教室は広く30人くらいの生徒と若い女性講師が笑顔で我々の訪問を歓迎してくれた。
生徒たちは男女統一の制服姿で、上はブルー色の格子柄シャツにVネックのグレー色のセーターにワインレッドのストライプ柄のネクタイ、下はグリーン色のズボン。頭には青い色の帽子。
年齢は6〜7才くらい、キラキラ輝く黒い瞳、褐色顔に高地特有の赤いほっぺ。みんな好奇心いっぱいで我々来訪者を見つめる。
教室には机も椅子も無く、生徒たちは木製の床に座っていた。


男子が20人くらいで女子が少なく10人前後だろう。
20代くらいの若い女性講師が地元言語で生徒たちに我々を紹介し、そして何か質問した。一斉にみんなが手を挙げた。
その後、授業が始まる。まずはお祈り。生徒たちは両手を合わせて大声で呪文を唱え始める。
教科書は今日の授業では使うことなく、算数とかはカードやおはしのような細い棒を使ってグループを作って色々とやっていた。



夢いっぱいの女子高生
低学年のクラスを離れて今度は二階にある部屋に案内された。横2列に並ぶ机に我々来訪者と四人の女子高生と向き合って座る。
女子高生も低学年生徒と同じ制服を着用している。黒い髪の毛は艶やかで全員三つ編み姿。
L氏は直接英語で質問した。
思春期最中の四人は目の前にいる未知の国から来た訪問者に対してじっと首を垂れて小さい声で答えていた。
将来の夢は?
地元の郵便配達員になりたい。
教師になりたい。
レーの町にある学校に進学したい。
最後の女の子は
ニューデリーに行きたい。
ほかの三人は思わず声を上げその子の顔を覗き込む。
彼女たちにとってニューデリーはびっくりするほど遠くて手の届くことのない世界かもしれない。


フリーチベット
学校訪問の最後は校長室に案内された。
校長先生は背の高い精悍な男性で、見た目では40代くらいだろう。
部屋にはパソコン、プリンターなどが設置されている。学校の事務員が資料を印刷していた。この学校には一台しかない貴重な設備のようだ。
校長先生は早口の英語でL氏と話している。
英語のわからない自分やほかの中国人は彼らの話す内容より部屋を撮影していた。
その時、L氏が急に大声で笑い出した。
「フリーチベット」
L氏は校長先生の発した言葉にびっくりしたようだ。
これまでの取材では全く政治的な話を触れることがなかった。
どういう文脈で校長先生が「フリーチベット」を言い出したのかはわからない。
だが、ここは歴史的地理的に敏感なエリアであることを改めで思いしらせられた。