hanatabiのブログ

旅の思い出を記録する。

インド ラダック•ザンスカールの旅 10日目~14日目 予想以上の悪路、4,400mのペンジラ峠、高地の女性、オマシラホテル、日本人女性、ダライ・ラマハウス

インドラダック•ザンスカールの旅 2018年夏 10日目~14日目


2018年8月15 水曜日//ラダック旅十日目
アルチ→カルギル


アルチを離れる。
今日も快晴。五泊したアルチを後にしてザンスカールへの第一歩カルギルに向かう。
昨日、Alchi Reasdre ホテルの滞在費を精算したから、朝食を済ませ、Norbooの車を待つのみ。
ちょうど日本人の団体も今日チエックアウトのようで、ホテルのレセプションには混み合っている。日本人の団体の人達とは言葉を交わしていない。彼らは団体行動でまるで戦場に向かう緊張の趣きでとても気楽に声を掛ける雰囲気がない。ただ現地の男性添乗員といろいろ話をしていた。彼はこの地方を専門にしているベテランの添乗員のようで柔かで日本人団体の一人一人に接している。
アルチのホテルもレストランも大満足。ましてやMr.Norbooのような親切な方もいてただただ有難い!


出発
運転手Norbooは時間通りに迎えに来てくれた。
ホテルのオーナーは名刺を差し出して、お別れの挨拶を交わす。
彼は私の日程には直接関与していなかったが、行き先、チャーターカーの料金、運転手の名前などを確認し、アドバイスもしてくれた。
いざ離れるとなると何だか家を出るような心情。また戻れると良いな。


カルギルへの道中
アルチからカルギルまで200キロ、道も舗装されて、大変快適だった。途中、休憩タイムで道端にある喫茶店に入る。
若い店主が手慣れた感じで熱々のミルクティーを出してくれた。女性一人旅することが珍しいか、
色々と聞いてきた。英語は達者。


カルギルホテル
カルギルのホテルは予約していない。情報が全く無いから。昼過ぎカルギルに着いてから運転手Norbooは市場の方へ案内しようとする。でも町に入るところで川辺に二、三良さそうな建物を見つけ、そこに行くように頼んだ。一軒目はすでに満室で、仕方なくその近くのホテルに行く。
昼過ぎでなかなかスタッフが出てこなかったが、ようやくヒゲを蓄え長い服を纏う男性が現れてきた。ムスリムのようだ。
彼は癖のある英語で早口で部屋を案内してくれた。二、三の部屋を見て最終的に川に面した建物の部屋にした。
3,000ルピから二泊泊まることで1,800ルピ(3,600円)で話しがまとまった。
部屋は広くて明るい。少し暑いけど、扇風機が備えてあるから、問題無い。通りから車の騒音が聞こえるが、夜は交通量が少ないと言われ、しかも二泊だけだからこれで良い。


ホテルを決めてから、運転手Norbooに代金を払い、息子さんへのお土産として日本から持ってきたペンセットを渡しお別れした。
運転手Norbooの奥さんが同乗したけど、快適な旅だった。彼ら夫婦はその足でアルチに戻るという。
ありがとう!


2018年8月16日 木曜日/十一日目
カルギル滞在


両替
昨日ホテルZojilaの髭男に両替と翌日バドウム行きの乗り合いタクシーの予約を依頼し、翌日午前10時返事すると約束してくれた。
午前10 時約束した通り、レセプションに行き、彼の返事を待つこと10分、ようやく現れた髭男はなんやら事務処理に没頭。しばらくして終わったかと思ったら今度ソフアに座り込み、携帯をいじる。まるでこちらの存在すら忘れた。
両替も乗り合いタクシーの予約も彼の本来の仕事ではないから、我慢するしかない。
待つ時間30分、彼は両替の話をする。
レートは6.2、3くらい。かなり低い。ならとりあえず200ドルにするというと、バドウムでは両替できない。それでも良いか?脅しか本当か判別付かない。
400ドルする。
400ドル×6.3=25,200
大分低かった。
レーでは6.7
アルチでは6.5
カルギルでは6.3
1,600ルピも損。約3,200円。
決して良いレートではないが、カルギルの町は暑くてガス臭くて出かけたくないから彼が提示したレートを承諾。


乗り合いタクシー
両替を済ませて、今度はバドウム行きの乗り合いタクシーについて、彼は午後マーケットに行き、探すという。出発時刻は明日朝にならないとわからないって。
理由は早口で喋りまくる。客が集まるかどうか明日にならないとわからないようだ、
それも一理だが、落ち着かない。


自分で乗り合いタクシーを探す
こうなったら自分で行動する。
11:30 ホテルからタクシーで市場に向かう。色々聞いたげど、言葉が全く通じずバドウム行きの乗り合いタクシースタンドが見つからない。
市場でタクシーチャーターする看板の部屋に入り、ようやく言葉が通じ、どうも乗り合いタクシースタンドは別のところにある。事務所の方はタクシーを拾い、行き場所を運転手に伝えて、最後に乗り合いタクシー料金は10ルピまで教えてくれる。
乗り合いタクシースタンドは来た道を戻る形で、二、三分で到着。
広い敷地にたくさんのジープ車が集まっている。
バドウムに行くというと、人がわーと集まって来る。午後かっていう。明日だよ。今度は若い運転手がやってきて明日バドウムにいくという。フロントシートで料金は2,500ルピ。ホテルの髭男が言っていたのと一致。明日朝5時にホテルに迎えに来てくれる。
ホットした。
人を頼りに情報を待つよりよほど楽。


カルギル町
スル川と山の合間にかろうじて出来た町。1999年インドとパキスタンの戦争時、カルギル戦争のある場所。現在もインド軍の軍事拠点で、インドとパキスタン停戦ラインから僅か10キロ。住民はペルシャ系、イスラムシーア派。
建物が山麓にへばりつくように建ていて、僅かの平地には道路と市場。なぜか交通量が意外と多く、泊まったホテルの部屋は道路側にあり、振動、騒音、排気ガスで、実に落ち着かない。川側のテラスにしばらくいてみるがガス臭くて部屋に逃げ込む。
それに2,600mと低いので、昼間かなり暑い。しかも逃げ場がない。


ホテルの部屋は大変広くて清潔でお湯もよく出る。1,800ルピで定額より50%ダウン。まあこの環境ではこれ以上払う気にならない。



スタッフはみんな親切
髭男を除き、スタッフは皆親切。
食堂の従業員はメニューについて詳しく説明してくれる。またこちらの要望を聞いて提案もする。
川側の部屋は道を挟む別棟にあり、交通量の激しい道を渡る時、ホテルのある年配のスタッフは必ず渡り切るまでついてくれる。
目的地はバドウムだから一刻も早くここを脱出したい。


シャワーを我慢
部屋のお湯もよく出るし、気温も暖かく、本当はシャワーを浴びたい。だが経験上シャワーの後はいつも風邪引きのきっかけになる。我慢我慢!
タオルで体を拭いたり擦ったりする。髪の毛も。


2018年8月17日 金曜日/ 12日目
カルギル→バドウム


予想以上の悪路
カルギル→バドウム 250KM/全く未舗装の道を11時間半


5:00 シエアカーでバドウムに出発。
予約した乗り合いタクシーは5時に時間通りに迎えに来てくれた。外はまだ暗い。トランクをほかの荷物と一緒に車の上に乗せ、紐で固定させる。ホテルは朝食ボックスを用意してくれた。
暗闇の車内に乗り込む。後方の席に全員地元男性客6人、黒い瞳が光っている。
カルギルを出て、次々と村が現れ、早朝ということか、何度も羊飼いの群れに出加える。
子供を抱っこして羊の群れを世話する女性、帽子を被り、グルマのような長袍姿の男性、少女のような女の子、それぞれ。羊の群れの数もバラバラで、数え切れないほど百個もあるかと思われる大群れもあれば、四、五頭、二、三頭のもあった。



村の家々は土干しレンガ造りがほとんどで、窓縁が木材に彫刻するところが多い。テラスにゼラニウムの花を飾ったりしているのもあった。ただ全体的にアルチのような大きく華やかな家が少なく、簡素の印象。


カルギルから出てしばらく砂利道で、そのうち舗装路に出るかなぁと思っていた。
しかし、舗装路どころか、山からの湧き水で道が陥没だったりしてより悪路になっていく。でもフロントシートが確保したので、まだ車窓を楽しむ余裕があった。


まず道沿いに川(インタスの支流スル川)が流れている。両側に高い山に挟まれている渓谷で、ところどころに草原のような広がりも見せ、水あり山あり、はまなすのような花あり、ヤクの姿もたまにはあり、ついついシャッターを押してしまう。


ペンジラ峠
バドウムは標高3,600mくらいで、途中の情報が全く無いまま出かけたが、途中息がちょっときつい。辛いほどではないけど、深呼吸しないと息が乱れる。
車はなだらかな坂を登ってるのがわかるけど、もしかして高いかも。
遂に車は峠に到着。そこには三、四台の車が止まり、十人前後の人々は興奮の趣きでカメラのシャッターを押す。
だがこちらの車が止まることなく通っていく。高度計は4,450mが表記された。
バドウムに着いてから、ある旅行会社のザンスカール日程で確認したところ、その峠はペンジラ峠で標高は4,401m。そして右手に見える山はヌン峰7,135m、クン峰7,087m、側にある氷河はパルカチクということが分かった。
人生初めて4,400mの峠を越えた。
体調はそれほど感じることが無かったけど、無性に眠くなったことを覚えている。



高地の女性
ペンジラ峠を越えてしばらく経つと、運転手が盛んにクラックションを鳴らし始めて。
急な曲がり角とかで鳴らす一二回ではなく、まっすぐな道で何回も、しかも左手の山を見ながら。
すると左手の山小屋からピャンピャンと飛び降りて来る女性が見えた。
あの機敏で素早い姿がまるで鹿のように美しい。
服は赤いブルマで中からピンク色も見える。腕にはブレスレット。肌は小麦色で体格は筋肉の塊で、目がキラキラと力強い。
運転手が車からダンボール一つ、ほか小包いくつか出した。ダンボールから緑色のえんど豆が見えた。
二人は喋りながらものを渡し合う。
女性は貰ったものを軽々と山に持って行き、また再びリズミカルに降りて来る。
彼女の手には大きなビニール瓶と大きい包があった。
瓶の中身は薄黄色いでねっばりとした。バターかな。この辺でヤクがいるから、美味しいだろうなぁ。ついこの前にカルギルで食べた野菜カレーには豆腐のような小さく切った白いものを食べた。バターだった。全くくせがなく食べた後にわかな香りが口の中で広がった。
カルギルから交通不便のところでこうして物々交換をしても実に自然に見える。
それにしてもあの女性美しかった。

高地の花のように美しい!


まだかまだか
時計を何回も見た。
10:30
11:50
14:20
そろそろかなあ。もう着きたい気分。
午後になって来ると風は強くなり、しかも後ろから追いかけるように土埃が車内に入り込む。
窓を閉めてって運転手に言われるが、窓ガラスを開けるネジのレバーが壊れてどうしようもない。見る見るうちに運転手の服には薄い黄色の埃が付いていた。
自分も。
そのうちなんとか窓ガラスを締めることができたけど、風はますます吹き荒れ、砂埃が隙間からどんどん入り込む。
もう着きたい気持ちが強くなる。
ただ足や腰など痛くも辛くもなく、これはひとえにプール通いの成果だ。
戻ったらまた行こう。


パスポートチエック
道中、4、5回ほどパスポートをチエックされた。外国人だけ、事務所は小さい建物で大抵男一人がやっている。運転手が持っていき、パスポートの情報をノートに写すだけ。ほとんど直接私に話を聞いたりしない。

パスポートチエックポイント


トランクが落ちる
道には時時山から流れてきた湧き水で陥没している。車はスピードを緩め通っていく。ある時、陥没した道を通った時、その振動何かが車の上から落ちて来た。そのまま流れる水の中に。
嗚呼、私のトランク!
悲鳴をあげたが、体が動けない。
運転手が顔色も変えず外に出て拾って来る。そして車の上に乗せ、紐で固定する。
なぜ落ちた?
そうだ、先程一人の男性乗客が下車際、荷物を取り出した。きっとその時きちんと残りの荷物を固定しなかった。
実は落ちるちょっと前に車の屋根が異常な音がした。
タイヤが爆裂したかと思うほど音が大きかった。運転手が車を止めてなんか言ったけど、そのまま走り出す。
トランクのことが心配でもう早く着きたい気持ちが強くなった。


16:40 ようやくバドウム着。
運転手に
昨夜調べたバドウムのホテルオマシラに連れてもらい、無事チエックイン。
2,500ルピ/泊 朝食、夕食付きと言われるが
1,500ルピ/泊 朝食付きで話がまとまった。
一週間くらい泊まることを条件に。
運転手にチップを渡し別れる。
疲れた!


トランクはカバーがほこりまみれだったけど、損傷などは見当たらない。
頭痛もするし、夕食をホテルで済ませて、休む。
毛布二枚を追加で貰う。
ベッドマットは薄いから、一枚を下に敷いて、あと2枚はかける。
昼間あれほど暑かったのに、日が沈むと途端に服一枚欲しいくらい冷えて来る。
まあカルギルのように暑苦しいことがなく私はこの方が好きだ。


2018年8月18日 土曜日/十三日目


5:15 起床
夜中起きずぐっすり眠れた。
周りが静かだった。
カーテン越しの外はまだ暗い。


6:45
散策しようと外に出たら雨、小雨。
ホテルに戻る。
朝食。一人で。
昨日ホテルに入ったフランス(?)の団体さんは一人も見かけない。
ホットケーキ、食パン、オムレツ、ミルクティー。
お腹が空いて、美味しく食べた。野菜が欲しいところだけど。


8:00
晴れてきた。この辺ではよくあること。朝ちょっと降って、すぐ日差しが差し込む。しかも強烈、気温は徐々に上がるのではなく、日差しが差し込むと同時にもう灼熱。目が開けられないほど強い。

マニ石


砂嵐
朝、風がなく、村全体は穏やかで、美しい。
昨日夕方バドウムに入った時、強い南?風が吹き、車の排気ガスを空高く吹き上げ、また山から村の砂利道からもすべてのものを巻き込み荒れ放題だった。
車の窓を全部閉めても隙間から砂塵が容赦なく入る。マスクをしても、口の中はザラザラ。
道端の村民も皆黒いマスク姿。
よかった、マスクは私一人だけではない。


オマシラホテル Omasila Hotel
tel 91-9469360109


赤いシャツ男
このホテルのマネジャーだろう。20代後半か、よく日に焼けた黒に赤みのある顔色、背が高く、大きな黒い目でいつも笑みが浮かんでいる。
英語が上手で宿泊客とよく話す。
昨日入った時、三つの部屋を見せて貰った。一つは二階にあり、一番整っている。だが、二日後に団体が入るため、部屋を変えないといけない。
二つ目はずっと泊まってもいいが、一階にある。一階に入るとなんやらカビ臭いか、嫌な匂いする。キッパリ断る。
とにかく一週間も泊まるから良い部屋を注文。
三番目は今泊まっている部屋。3階にあり、東南向きで、東窓にはゴンパ、畑が見える美しい風景、南にはホテルの庭や隣の立派な家が見える。


3階のホールはまだ内装していなく、コンクリートの床のまま。でも部屋は小綺麗で何より空気が清々しい。

部屋から見える景色


料金は2500ルピで三食付きのところ、朝食付きで1,500ルピにまとまった。
高いか安いか実はよくわからん。
安くしてとお願いすると、いくらなら良いかって聞かれる。
1,500ルピというとあっさり承諾。
アルチのホテルも実は同じことだった。
もしかしてもっと交渉する余地があるか。
まあ何事もほどがある。


バドウム町
10:00
ホテルのマネジャーの車でバドウム町へ。五分くらいの距離だが、埃っぽくてしかも暑いから、彼が食材を買うついてに乗せて貰った。ほかにフランス団体さんの客も一緒に。


ネットカフェ
ホテルにはwifiがないので、町のネットカフェでメールを確認。
1分間5ルピで結構高い。なぜなら回線が遅く、短いメールを送るには15分もかかった。75ルピで150円。


店か倉庫か
メイン通りは50mあるか。ゲストハウス、レストラン、洋服店、雑貨店、木材や内装用品、チベット風アクセサリー。中には扉が開いて、品物が梱包のままのもある。
そういえばザンスカールのブログにバドウム町の店は倉庫かってものがあると書いたのを思い出して思わず笑った。愉快だ。


カフェのような店にはガラスケースにはいく種類のお菓子が並べてる。だがあの鮮やかなピンク色を見て足が止まる。
二、三組のフランス団体さんのゲスト姿もちらほら。店で帽子を試着している人、ヘアピンを付けてみる人、欧米人観光客は旅先で実によく買い物する、そしてすぐ身につける。微笑ましい。



何も無い
アルチのホテルオーナーがバドウムが大きなマーケットがあり、面白いよって。その言葉を信じて来たけれど、どこよ、大きなマーケット!アルチのマーケット、レストランなどで考えると、こちらは皆無だ。
入って見たい、買いたいという衝動がまるで起きない。
まあ良いか。お金を使わないで済むだから。


野菜補充
胡瓜二本30ルピ、バナナ4本で40ルピで購入。
水につけて冷やす。
包装紙は古い新聞紙。
天然冷蔵庫。水道水が冷たい!
台所のスタッフに頼み胡瓜の皮を剥いてカットしてもらった。本当は道具を借りて自分でやるつもりだったけど、みんな優しい。胡瓜がみずみずしく美味しかった



ランチタイム
町から戻り、ホテルのランチを食べることにした。
結構豊富だ。バイキング料理。スープ、ライス、豆カレー、野菜煮、じゃがいも煮、焼うどん。
味もカレー味で美味しかった。
昨日はよく食べていなかったし、バドウム町の店の無さでホテルのランチは余計に有り難い。しかも私のホテル料金にはランチが入ってないので、マネジャーが進んで食べてって言っててくれるのが助かる。
ただ、フランス団体さん十何人も一緒で、アジア顔一人の私が目立つ。二、三人の人が会釈してくれたりする。
今朝一緒にマネジャーの車で町に行った一人若い女性は一緒に食べるようにすすめてくれたり、午後の見学も一緒にどうって誘ってくれたりするけど、知らない人、まして言葉も通じないことでまるで行く気になれない。ましてや行動が遅い自分で気を使いながら見学するなんと考えるだけでも億劫だ。
もちろん丁重に断る。
ただ、少し変な感覚する。ほかのところで食べる時はグループもあれば、一人もいる。しかも何組もあるから、自分のことが目立つと感じない。今日は多少違う。早く済ませてその場を離れたい。
ランチ料金はマネジャーの得意の一言:あなたの好きな程度で結構だ。
200ルピを払う。レーやカルギルで食べた料金を参考に。200ルピ約400円。


日本人女性
バドウム町のネットカフェで若い日本人女性に出会った。
彼女の方から先に店で携帯をやっていたが、やり方のわからない私に英語で説明してくれたりする。そのうち日本人かって言い出した。日に焼けて、金髪で日本人とは見えなかったけど、声が優しく透き通って好感の持てる女性だった。彼女は先に白人の若い男性と店を後にした。
停電
今19:23、停電。
昨日も同じ時間帯で停電した。懐中電灯があるから、それにやることもなく、停電したってどうってことはない。
しばらくしてまた電気が来た。
そういえばこんな辺鄙なところに電気の供給がちゃんとできてむしろ感心する。


2018年8月19日 日曜日/十四日目
バドウム滞在


5:20起床。


よく眠れた。ストレッチをする。体には辛いところがない。
6:30
食堂で食べ物を探す。
ミルクティーを飲む。
団体さんのフランス人男性が先に来ている。
色々と話す。
彼は一人旅には興味がある。
「一人でどうやってここまで?」
「ローカルの車を手配するには大変?」
相手が辿々しい英語でこちらも気分的に楽。
そのうち彼の奥さんも降りて来た。バナナを持って。
今日の朝食は質素。食パン、オムレツ、しかも油のにおいが臭い。これだけ。昨日はホットケーキがあったのに。
7:50
部屋から見えるバドウムのゴンパを見学
ホテルを出て
昨日行き道を確認したから迷わずに進む。途中犬二匹が道の真ん中に立ってたので、近くの村民に大丈夫だと教えてもらい、安心して先を進む。
ゴンパには20分くらいで到着。
修復工事で入り口まで機材などが積まれている。
ゴンパが小さく、坊さんの姿もなく、参拝者が私だけ。マニ車を回して下りていく。


干し牛糞
ゴンパの近くにたくさんの家がある。ホテルのエリアより古そうだ。どの家の屋根にも牛の糞が積まれている。冬の暖をとるためか。


ダライ・ラマハウス
昨日、ホテルのマネジャーに近くにダライ・ラマハウスがあるって教えてもらった。
ゴンパを見てからダライ・ラマハウスに行く。
どこかなあ、途中、二、三回道を聞きながら、ホテルから木一つもない炎天下で歩いて20分、広大な敷地に囲まれたハウスが見えた。
でも門が閉まってる。
中には白と黄色の建物二棟が見える。人影が全くない。
入り口にチラシが貼られている。
先月7月21、22、23、24日見学可能の時間帯が書かれてる。
ホテルに戻り、マネジャーに聞いたら、ダライ・ラマは毎年一回バドウムを訪れ一週間程度に滞在する。その間周辺の村民がダライ・ラマハウスをお詣りする。こんなに交通の便の悪いところまで来るなんて感心したが、実はダライ・ラマはヘリコプターでバドウムに来るそうだ。

ダライ.ラマハウスの入り口


治安
一人でゴンパやダライ・ラマハウスを見に行ったりして、途中何人にも道を聞いた。みんな親切に教えてくれたり、不安を感じることが無かった。安心して街を歩けるって旅人にとってとても大事なこと。
ダライ・ラマハウスに向かう道が舗装工事で七、八人が砂を撒いている。
写真を撮っても良いかと聞いたら喜んで応じてくれた。

素敵な笑顔


17:30
食堂で日記をつけている。
午前散策したので、昼はお腹が空いて、先に焼うどんを出してもらい、そのすぐ後ランチタイムでまたスープ、サラダなど食べた。
部屋に戻り昼寝、ぐっすり。起きられないほど。
でも明日カルシャゴンパを見学したいから、マネジャーに相談したいけど、彼は忙しい。
新たなグループが入ったようだ。既に二つフランスからの団体さんが入り、このホテルは大変人気のようだ。しかも何故かフランス人が多い。
午前村を回って見てけど、ゲストハウス二、三軒あるようだが、窓など外見だけでも泊まる気にならない。

インド ラダック•ザンスカールの旅 9日目 アルチキッチン、英才教育?二人のMr .Norboo さん、

インドラダック.ザンスカールの旅 9日目


2018年8月14日 火曜日/

アルチ滞在五日目

4時目覚め。

5時前起床。

体調良い。

6時半出かける。

昨日日本人団体さん16人がこのホテルに入ったようだ。

夜中に騒がしかったが、高山病の患者が出たか。

7:45 朝ご飯

ビュッフェ式。お粥、蒸しじゃがいも、西瓜とバナナサラダ。

そういえば、ここの何日間、有るグループにいつも赤と白いようなものが出されたが、なんだったか分からなかった。このフルーツだったね。


このホテルは団体客が多いようで、他の客は友達同士や夫婦がほとんど。一人客は私だけ。

ゆで卵、蒸したじゃがいも、西瓜とバナナサラダ、りんごジュース、マサラティー。

そんなに食べない。しかもほかに美味しいレストランがあるから、それほどここの朝食に期待してない。


8:30 アルチ キッチン

例のレモン、蜂蜜、ジンジャーテイー60ルピ/120円、ラダックテイー(バターテイー)40ルピ/80円、オリジナルクッキー10ルピ/20円


クッキーはほんのり甘みで、硬めで如何にも自家製。大変美味しい!

バターテイーも飲みやすかった。これから出かける時に少し多めに買おう。


英語レッスン

早いせいか、レストランには私以外に誰もいない。若い女性スタッフ三人は料理作りに没頭、テラスにはマダムの幼い娘が白人の若い女性に英会話を教わっている。

これはいくつ?

二つ。

これは?

三つ。

………。

白人の女性は旅人よりこの地方に長く住んでいる感じで、マダムとも親しく会話を交わす。

就学前の娘に英会話レッスンを受けさせるって英才教育だね。


Mr.Norboo

11:45 Norbooのホテルを訪ねる。

ザンスカールに関する情報と両替。

昨晩、彼が約束してくれた。

カルギルへのチャーター車、ホテル、その周囲の情報を教えて欲しい。

インド通貨ルピはアルチに来る前に600ドルを両替した。その時は一週間ほどアルチ周辺滞在してからレーに戻るつもりだった。しかし、アルチから直接パドウムに行くならルピは明らかに足りない。昨日、ゴンパめぐりの時、運転手も両替するところを探してくれたけど、無かった。昨晩Mr.Norbooは両替してくれると言ってくれたから安心した。

だが、今日のMr.Norbooの表情が冴えなく、パドウム町についていくつかゴンパを地図で描いてくれたものの、チャーター車、ホテルなどについてあまり言わない。両替もできないという。今日の彼は何処と無く心あらず。いつも無表情の彼は今日一層その色が濃い。

あらあら。ガッカリじゃ。

今朝、泊まっているホテルのオーナーもザンスカールについて色々教えてくれた。

カルギルまでチャーター車の料金は6,000ルピくらいという。

Mr.Norbooは運転手Norbooに電話したけど連絡がつかず、結局マーケットにいるかもしれないので、自分で探せと。

嗚呼。

仕方なく急いで泊まっている自分のホテルに戻り、オーナーにもう一度聞いてみよう。

レセプションに入ると、オーナーはある白人の女性と何やら話し込んでいる。

やれやれ、その場を離れるしかない。

今日の運勢は何点かね。

蹴ったり踏んだり。

こういう時は大人しくするのが一番。



運転手Norboo

ホテルの庭でしばしのんびりしてから明日の車が決まってないから、運転手Norboo探しに出かけた。

マーケットの店主達は近くで店番するNorbooの奥さんのところに連れてもらい、奥さんは家にいるNorbooを携帯で呼び出してくれた。

マーケットの店主達は呼び出されるNorbooと私はどのように料金を決めるか興味津々の様子だけど、英語の拙い二人ではあやふやだから、やはりMr.Norbooのところに行く。

男二人のNorbooは最初は10,000ルピだと言う料金を提示、のちにレーからだと10,000ルピで、アルチからだと80,000ルピともいう。

私はただ聞いているだけ。運転手Norbooはいろいろ電話をかける。今度は女性二人を乗せるから7,000ルピ(約14,000円)

なんだ!シェアカーじゃないか。なら7,000ルピは三人で分けるべきだ。よく聞くと地元の人だ。なら仕方ない。

さあ決めた。明日朝9時でお願いしますというと、

ランチの後はどうだ。

ノー!

それではカルギル着は遅くなる。

運転手Norbooはまた誰かに電話をかける。

どうも通じない。

最終的に彼は明日朝9時だと約束をしてくれた。


両替

今度は両替。

Mr.Norbooはマーケットで両替できるという。しかしあの商売人達とはとてもそのような気にはならない。

とりあえず私のホテルのオーナーに再度確認。

今度は彼の方から話しかけて、明後日レーに行くから両替してくれるという。

優しいね、気にかけてくれているだ。

でも明日カルギルに行くというと、二、三百ドルでもなんとかする。彼もマーケットの人から両替するという。レーのレートは1ドル-6.9ルピだが、ここだとせいぜい6.4、5くらいか。それでも運転手がいう6.0よりはマシだ。明日朝にしてくれる。

危なっかしい。まあ、なんとかなるさ!


水漏れ

やれやれ部屋に戻ると入り口のところに水溜りになっている。なんだ、これ!

天井から水雫が落ちる。それほどの量ではないけど、直してもらわないと、

オーナーは直してくれると約束。


15:30

アルチ キッチンに来ている。ランチを食べる

明日ザンスカールへの第一歩を踏み出すんだ。

ワクワク!

インド ラダック•ザンスカールの旅 2018年夏 8日目 アルチ周辺のゴンパを廻る(ラマユルゴンパ、リゾンゴンパなど)、砂曼荼羅制作の実演、ローカル食堂が美味い

インド ラダック•ザンスカールの旅 2018年夏 8日目


2018年8月13日 月曜日 曇り/八日目

アルチ滞在四日目


アルチ周辺の遺跡やゴンパを廻る。

9時出発。

一応この順番で行く予定。

Lamayuru Gompa ラマユル.コンパ 55km→Chanbaszigs Gonpa(Khar)→mangu Temple 15km →RizongGompa リゾン コンパ20km


運転手はアルチっ子で名前はノールプ Norboo、推定年齢30代くらい、タクシー業は8年になる。精悍な顔立ち。車はインド製で、ホテルマンのMr.Norbooと同じ名前。


彼は朝ホテルに迎えに来てくれた時、ゆっくりかつ安全に運転するようにMr.Norboo から聞いたと話し、私を安心させた。

まずはラマユルゴンパに向かう。

運転手にローカルの音楽を聴かせてとリクエストしたら、穏やかな唄が流れてきた。

歌詞の意味がわからないし、メロディも単調で繰り返すだけだが、なぜか心が落ち着く。どうもチベット仏教のお経のようだ。聴いているうちに口ずさみ、運転手も加わり二人は思わず笑みを浮かべる。

アルチから50キロ、舗装路でスムーズに進む。そろそろラマユルに近づくと今まで緑あり川ありの風景を一変険しい谷間に周囲の山々はそれぞれ特質な顔立ちで現れ、見るものの目を惹く。感嘆する暇もなく次の瞬間は右手の丘には聳えるラマユルコンパの姿が現れた。

なかなかうまい演出だ。


砂曼荼羅制作の実演

ラマユルゴンパそのものは16世紀のもので、従来の11世紀創建同時の姿とは違うだろうが、本堂で5、6人の僧侶は何やらブツブツ唱えながら息を合わせて作業している。周りに大勢の観光客がカメラのシャッターを切る。

近くまで観ていて息を呑む緊張感があり、なかなか興味深く迫力ある。後で分かったが、砂曼荼羅の製作中だった。


砂曼荼羅(スナマンダラ)

仏教の教えや世界観を、様々なシンボルを並べ視覚的に表現する曼荼羅。古代インドに端を発し、今では様々なスタイルのものが世界各地に存在する。中でもチベット仏教の曼荼羅は砂で描き上げ、そして壊すという儀式で知られる。

複雑な文様を砂で描き出すチベット仏教の砂曼荼羅。曼荼羅そのものだけではなく、それを描き出す行為が重視される。

静かに振動を与えて砂を落としていく。そして描き上げられると、すぐに壊される。諸行無常(ショギョウムジョウ)の教えの象徴である。



Chanbaszigs Gonpa

ラマユルから次はChanbaszigs Gonpa(Khar)でメインロードから小径に入り、くねくね道を先に進む。

本堂よりはすぐ近くの高台に落ち崩れる姿の古いゴンパの姿が目を奪うほど感動を与える。

運転手の説明では、これは古い王様の王宮だったという。

このへんの歴史は調べると面白いかも。

ただこのゴンパはMr.Norbooのメモには載っていない。ネット上でも情報が見つからない。


ラマユルゴンパには見学者が多く、インド人以外に欧米人顔もかなりあった。しかし、このゴンパは見学者の姿が全くなく、到着して運転手は僧侶を呼び出し、ゴンパの本堂を開けてもらった。運転手がかなり慣れたようで誰もいないゴンパを案内してくれた。

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荒涼とした岩山のてっぺんにひっそりとした佇まい。手入れも修復もなく、昔のままの姿、むしろ味わい深い。


どうもここの僧侶は運転手の友達で、見学後、僧侶の部屋に招かれ、お茶をご馳走になった。

高い山にあるゴンパではかなり寒くて暖かいお茶は有難い。

僧侶の部屋にはテレビやら電気製品など生活用品が置かれ、普通の人間でもあるなあと感心したりもする。


三番目のゴンパの名前を忘れたが、舗装路からくねくねとした細い砂利道に入り、谷間に清流が流れ、両側にはハーブのような草花が咲き乱れ、秘境の趣だ。ゴンパも良いが、そこまでたどり着く道も負けないほど興味深い。


ローカル食堂

三番目のゴンパを終えたところ、もう四時すぎ。さすがにお腹が空いて来た。

運転手は山を下りた道端にある店を連れてくれた。

私はチャパティ、カレー味の野菜煮物、

彼はライスに豆カレー、ほかに何かよくわからない料理一品、チャパティ。

それぞれチャパティ二枚を頼んだが、焼きたてであまりにも美味しいからもう一枚追加。

カレー、野菜煮物などは作り置きで注文したものを温めてくれる。

二人分で270ルピ/540円。

安くて美味い。

特にチャパティは焼きたて美味かった。

運転手がいなければ、このようなところに入ることも、注文の仕方もわからないままだったかも。

良かった!


RizongGompa リゾン コンパ

ここには修行している運転手の息子がいる。8才。

住み込みで休日以外には帰られない。帰っても一日二日くらい。そう言う時に運転手は実に残念がっている。息子に逢いたい。彼は正直な気持ちを口にした

リゾンゴンパもメインロードから山道を登る。ほかのゴンパより割と平坦で行きやすい。

麓に駐車すると、近くに何人か少年の姿が見える。運転手は大声で声をかける。どうも黒に黄色いラインのシャツを着てるのが息子さんのようだ。

運転手は力尽きた私を待たずに大股で登っていく。

親子は言葉を少しかわし、運転手は息子さんの体を掴む。

あっという間に息子さんは戻っていく。

あれほど逢いたがっていたのに、シャイだね。

息子さんは宿舎に入らず、友達と塀から飛び降りたりする。

お父さんの目を惹くためか。

運転手もまた息子さんの姿に釘付き、時たま声をかける。気をつけろとでも言っているか。

どこの親子も一緒だね。


地球歩きにはこのゴンパは創建1840年、それほど古くなく、僧の修行を目的として作られたとか。

そう言えば、運転手の息子さんもここで修行、五年間も、既に2年をたち、あと三年。

この間、数百冊の経本を覚えていくほか、英語、数学など科目も勉強する。

学生の数は数十人くらい。もちろん学費がかかる。

ゴンパは教育機関でもあるね。

息子さんの五年間の修行を終えてからレーにある学校に進学させると、運転手は夢を語る。


ゴンパめぐりして感じたのは

チベット仏教はこの現代社会から隔離されたような土地に脈々と息づき、この土地の人々の生活に根付いている現実、この土地に来る前には想像できなかった。


ホテルのオーナーだった!

夕方、SAMDUPLING ホテル隣接ガーデンレストランでのんびりしている。ゴンパめぐりして、疲れたけど、満足度の高い一日。

そこでMr.Norbooがひょっこり顔を出してきた。相変わらずいつものブル色の制服姿。

「どうだった?ゴンパめぐりは?どのゴンパは一番好き?」

彼は興味津々だ。

「どうぞ、座ってください。何かお好きなものを頼んで」

私はウエイターからもらって来たメニューをNorbooさんの前に出す。

もう食べたから、要らないといいながら、彼は向かい側の椅子に腰掛けた。

「遠慮しないで飲み物でもどうぞ」

私はウエイターを呼び、注文を勧める。

Norbooが呟くように

「私はこのホテルのオーナーだ。」

このレストランはホテル併設もので、つまりここはNorbooの所有物だ。

一瞬言葉が出てこなくなった。

なんだ、ホテルのスタッフとばかりに思っていたのに。

彼の話では、彼はこの地方に生まれ育ち、彼の生家Norboo家は大きな家族で、私が泊まっているホテルAlchi Reasdre のオーナーも彼のいとこにあたり、また私が好んでいつも行っているレストランアルチキッチンもマダムの旦那ともいとこ関係。

Norboo家はこの地方の豪族のようだ。


ただ運転手Norbooとは違う家系だという。

通りで彼もそして私のホテルのオーナー、レストランアルチキッチンのマダムも流暢な英語を操り、皆この地方にしてはシャレで人気を誇るホテルやレストランを経営している。

彼は私が今日のゴンパめぐりに大変満足していることを知り、さらなる提案をしてくれた。

アルチからパドウムに行かないかって。


今回の旅はラダック地方の情報が少なく、且つ高地ということもあり、どこまで行けるか、体調を見ながら決めていこうと考えていた。

うまくいけばヌブラ渓谷とパンゴンツオにまで。これはラダック旅のスタンダードコースで、ザンスカールの中心地パドウムに関しては地球歩きでは僅か触れただけで、道路の事情が悪く、自分にはとてもたどり着けるとは思えず、事前に収集した情報も少なく、パドウムは今回の旅のルートには入っていない。

だが、Norbooの言うにはアルチからパドウムまで450キロ、途中カルギルまでの200キロは舗装路で残り250キロは未舗装路だけで、大したことない。

ここまで具体的に行き方が言われると、何となく行けそうな気がして来た。

自分の体調が良く、しかもNorbooの存在も大きい。

行ってみよう。

明日パドウムへの行き方を詰めていくと約束してNorbooと

お別れした。


充実した一日だった!